浜の歳時記(飛島)


行事・祭事
1月 1日


1月 7日



1月 8日

1月11日
1月16日


・元旦祭・・・1年の平穏や豊かさ、家内安全などを祈り、1月1日の朝8時頃から行われる。各集落とも1戸から1人が出席するが、たいていは男性である。勝浦地区は遠賀美神社、中村地区は小物忌神社に、法木地区は八幡神社に集まる。宮司の祈祷を受け、御神酒を飲み、解散する。
・権現講社祭(法木)・・・大物忌神社(鳥海山)に対する祈願。法木会館で行われ、全員で祝詞をあげる。文政8年鈴木延世(当時の島の主)を中心15名の議員から始まった。伊勢講の講中が当番の家に伊勢神宮のお堂を祀り大漁を祈願する。なお、講には15件ほどで1つのグループを作り行われる。毎年1月と9月に行われ、その都度お堂を講中でまわす。
・初獅子舞・・・勝浦地区(8日)、法木地区(10日)、中村地区(15日)に行われる。獅子舞の舞い初め。獅子舞が各戸をまわり、家の中の悪魔を外に追い払う。
厄払い合同祭・船霊祝い(中村)・・・船霊様に餅を供えて海上安全、大漁、厄よけを祈願する。
・一万度報賽祭(法木)・・・航海の無事を祈り、法木会館で行われる。「島がある限り1万回お礼をする」という意味で、航海の無事を祈る。明治20年に漁船が遭難した際、伊勢神宮に毎年お礼をするので港に知らせて祈ったところ、無事帰港できたので、翌年からこのお礼祭りをするようになったといわれている。

3月 8日





3月10日
3月17日
・春のまつり
・初湯立祭・・・無病息災と氏子の繁栄を祈り、各集落の神社で行われる。以前は実際に、宮司が神前の釜に湯を沸かし、笹の葉を湯に浸し、氏子に振りかけていた。現在、中村、法木では、実際には湯は立てず、、笹と御幣を振るのみとなっている。たいていは戸主が出席し、10の歌を歌い神送りをした後、御神酒をいただき解散する。各家庭で1本ずつ配られた御幣を立て、湯にくぐらせる。勝浦では、今も宮司が笹の葉を持って舞いながら湯を立てる。ヤリイカの大漁祈願、厄年祓い。
【漁業大漁祈願祭・・・才長イカ(刺身、女イカ(煮付け)、若布(サラダ)、荒布(油炒め)】
・金毘羅神宮祭・・・遠賀美神社の境内にある金毘羅神宮で行われる。遠賀美神社は、もともと勝浦の小社、末社を合祀した神社で、同じ境内で様々な神を祀っている。
・観音堂春祭り(中村)・・・観音堂で行われる。昭和30年までは山伏が行っていた。参拝者は女性が多い。
4月 8日

4月13日


4月14日

4月15日



4月16日
4月18日


4月19日
4月20日

4月21日
・お釈迦さま・・・寺へ行き、誕生仏に甘茶をかけてお釈迦様の誕生を祝う。また、お年寄りも寺に行き、念仏をあげ、各家の祭壇にごちそうを供える。
・鉾立・鉾引(勝浦地区)・・・神様の宿を決めるため、太鼓をたたきながら行列をし、神主が御神体(鉾)を持ち歩く。行列には、獅子舞、猿田彦などが出る。なお、鉾を立てるところは、かつては各戸持ちまわりであったが、現在は勝浦会館に立てている。夜、鉾を倒しその後、直会をする。
・勝浦。法木例大祭前夜祭・・・勝浦地区では、朝、当屋開きが行われ、昼からの前夜祭では獅子舞や、天狗舞が行われる。
・勝浦・法木例大祭・・・遠賀美神社初湯立祭では、獅子舞や神輿が出て行列をする。また、地区のすべての船が御積島まで海上渡御を行い、お札を納める。
・八幡祭(中村)
・出稼ぎ大漁祈願祭
・法木鉾引祭
・中村ボンデン裁ち・鉾立祭・・・大祭の神宿を決めるため鉾を持ち村を一周する。なお、神宿になる家は、あらかじめ決められている。
・漁業大漁祈願祭・・・めばる、(焼き魚)、さしみ、フライ
・小物忌神社例大祭前夜祭
・小物忌神社例大祭・・・土ふみの神事が地区内の山道・拝殿で行われる。また祭りを司る宮司は本土から派遣されてくる。なお18日から21日までは漁は休みである。
・小物忌神社鉾引祭
5月18日

・賽の河原・・・勝浦の明神の杜で行われる祭り。
・小物忌神社湯立祭
・漁業大漁祈願祭・・・塩ごも(とろろ)、いぎす(酢の物)、みそ汁
6月 1日


6月 5日




6月 8日
6月14日
6月15日




・山開き湯殿山祭・・・安全・大漁を願ってするその年初めての山登り。夏の弁当開きでもあり、1つの節目を求めたレクリエーション的意味もある。
・夏いか大漁祈願祭(勝浦)・・・氏子総代が集まって夏いかの大漁祈願の湯立てを行う。
・節句・・・端午の節句で、飛島では月遅れで行われている。魔除けのために菖蒲・蓮を軒にさす。そして風邪をひかないように菖蒲湯に入る。また、笹巻き(ちまき)を食べる。子どものいる家では鯉のぼりを出したりもする。
・戦没者慰霊祭・・・昭和2年~20年の戦死・戦病死者の供養で、高森のグラウンドにある招魂慰霊碑の前で行われる。
・吹浦鳥海講・・・鳥海山を神格化した講で大物忌神社へ隣組代表・区長・組長が参拝する。
・延喜式内小物忌神社例大祭の幣帛栽及び大祭総準備
・土ふみ祭り・・・小物忌神社で祭典を行うと、中村の公民館で神宿祭(獅子舞・天狗舞など)を行い、それから白衣の若者達が御分霊の笠鉾を奉じて村内を回り、勝浦との村境や山道の要所で土ふみを行い、神社に帰り三匝のあと社殿に走り込み、7回の床ふみを行う。のち神霊入御のあと御神札を船で領海を一巡し海中に沈めて漁場安全を祈る。
・小物忌神社夏いか大漁祈願祭(中村)・・・トビウオ・いかの大漁祈願。
7月14日


・伊勢講代参社祭
・火合せ神事・・・昔は、旧暦の6月14日に行われた。吹浦の大物忌神社のお浜出神事と共に執行している。吹浦は五穀豊穣の神、飛島は風の神、両神に火を炊き合せ、その火が確認された年は大漁であり豊作の年とされる。1,000年以上の歴史があるといわれている。
・観音講
8月7日
8月10日
8月13日









8月14日
8月16日
8月20日


・七夕・・・月遅れで行われる。
・神詣で(法木)・・・中間行事で、ふんどしを締めなおすという意味合いがある。
・精霊迎え・・・昼から浜でワラを燃やして迎え火を焚く。精霊を迎えるのはその家の主人の役割で燈籠に灯を入れて持ち、浜の水際へ下りて迎え、火を焚きながら沖に向かって「お精霊様、この火の明りで来とーね。」と大声で叫ぶ。その後、家族全員で墓参りをする。棚にお菓子や果物、野菜、お膳を供える。仏前には棒をわたし、豆屋なす、昆布などを吊り下げ、かけそうめんをする。花瓶にススキとお札をさしたものを飾る。その他になすで作った馬やはげの木を浸した水を供える。
 お盆のごちそうとしては、もずくの酢の物、いぎし汁、えごねり、ところてん、飛魚の南蛮漬などがある。
 参りに来た人にこの水をかえてもらうと功徳になる。また、家の前に3mぐらいの柱と弓なりにしたススキと灯篭で作った灯篭柱を立てる。これは、霊が道に迷わないようにするためのもので16日まで火を灯しておく。酒田から僧侶が一人来て、3地区の檀家をまわる。初盆の家は念仏講に来てもらい親戚に焼香をしてもらう。13日から15日まで漁は休みである。
・施餓鬼供養・・・酒田から僧侶が来て、寺で有遠無縁の亡霊を供養する。
・精霊流し・・・お供え物を包んで賽の河原から海に流す。
・夏いか大漁報賽祭(法木)・・・夏いかの大漁御礼。
・伊勢講代参
・観音講
9月 9日


9月16日

9月26日
・節句湯立て(勝浦)・・・夏いかの大漁御礼。遠賀美神社に氏子総代らが集まり行われる。氏子がうちならす太鼓に合わせ宮司が舞い、9種の神饌を供える。続いて、宮司が祝詞を奏上し、再び太鼓に合わせ舞いながら神饌を下げる。その後、直会となる。九が重なるので、毎年厄よけの行事を行っている。
・伊勢講
・秋の彼岸
・二十六夜様・・・子どもたちが15人ぐらいの組を作り、家の前に仮小屋を立てて、そこから月を観る。
10月
・挙島運動会
11月
・秋の祭り
・学校創立記念日
   (明治9年10月1日飛島小学校認可。昭和26年頃尋常高等小学校の頃は、320名を越えた時代もあった。文化祭として祝っている。)
12月5日
12月9日

12月14日

12月15日
12月17日




12月20日

12月22日
12月23日


・恵比寿様のお年夜
・霜月報賽祭(中村)・・・1年の無事を感謝し、湯立てを行う。
・大黒様のお年夜
・高森神社除夜祭(法木)
・八幡神社除夜祭(法木)
・年夜・・・法木地区は15日、勝浦地区は17日に行われている。年末の祓い。
・観音様除夜祭(中村)
・権現様お年夜(勝浦)
・賽の河原の湯立て(勝浦)・・・賽の河原の宮(明神の社)の湯立て。
・湯立て(勝浦)・・・遠賀美神社の中祭で1年のお礼の湯立てである。湯立ての後、直会をする。
・霜月八日・・・1年間の忘年会。遠賀美神社へ参り1年間の大漁の御礼をする。
・年別改め・・・地区隣組で行われる。立ち番が経費、決算などを伝達する。また、日和見、建網責任者、防犯、衛生役員の選出を行う。その後、ごちそう・酒を共にする。
・霜月祭(法木)・・・1年の無事を感謝する行事で、法木会館で行われる。
・しめ裁ち・・・新しい年、新しい神を新たに迎えるためにしめ縄を新しくする。
・餅つき・・・28日頃、29日はさける。お供えの餅の他に春の忙しい時期のためにつきだめしておく。火箸で餅に穴をあけ、ワラを通して吊して乾かして保存する。
【特に、珍しい行事について】
・涅槃会と彼岸の法要
彼岸より一足さきの3月14日は、釈尊寂滅の涅槃会。
円福院、多宝寺(いずれも真言宗智山派)の両寺でも、住職が御本堂に涅槃絵図、曼荼羅絵図その他仏画の軸物を掛け、涅槃会の準備をする。
 昼すぎ鉦がの振れを合図に、念仏老婆さんが寺に集まり、住職の読経に続いて念仏を唱え、さらに円座になった婆さんたちは、重い百万遍の数珠を回しながら、長い念仏経を唱える。
 御本堂や仏壇には、赤々と灯された灯明の光がきらめき、寺院内はおごそかな仏色に包まれて、お釈迦さまのご臨終の供養にふさわしい情景がかもし出された。
 また、夕暮れ頃から、檀徒衆が次々と訪れて、家々の仏間にも灯明がつき、参詣者が仏画を拝みながら、釈尊のご臨終、地獄と極楽などの仏教の世界を、わが子や孫に話して聞かせる和やかな光景が見られるなど、涅槃会にふさわしい空気が、満ちていたものである。
 やがて間もなく彼岸に入り、長い冬から醒めた念仏婆さんが、入り日、中日、終日の一週間、寺に集まって先祖と供養と、わが身の後生を願って念仏三昧の日が続き、彼岸明けの日には、賽の河原のお地蔵に詣でて、彼岸の法要も終わるのであった。

【飛島地区のことわざ】
・朝の虹は、川越をするな
・夕の虹は、百日の照り
・海みこ高飛はしけの前兆
・海上では口笛を吹かない、風邪を呼ぶから
・操業中(又)来たと云う言葉は使わない
・お祝い事に田楽は使わない
(参考:北庄内浜のくらしと味編集委員会「北庄内浜のくらしと味」)
(参考:五十嵐文蔵著「庄内地方の祭と芸能」)
(参考:関西学院大学地理研究会「飛島」)

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